とり

エイリアンVSヴァネッサ・パラディのとりのレビュー・感想・評価

2.4
何気に劇場公開時に気になってたんです。
公開館が少なく遠かったので諦めたけど…ある意味正解だったような失敗だったような。
よくぞこんなクズのアホ映画を劇場で公開したよなーと感心してしまった。だからこそ劇場で観ておきたかった気持ちもある。
原題とはまったくカスリもしない邦題に使われてしまったヴァネッサ・パラディといえば、本業である歌手としてよりもジョニー・デップの内縁の妻としての方が有名ですね。本国フランスでどこまで売れてるんか知らんし。
彼女の出ている映画で私が観たことがあるのは「橋の上の娘」のみ。この時の彼女しか知らなかったので、ま、まさかこんなクズ映画に出てしまったことがいまだに信じられん。恋人選びが個性的なら出演作品も個性的ってことでよろしいのでしょうか。
そしてある程度B級ダメ映画であることは覚悟してたけど、期待してた内容と全く違ったことに力が抜けてしまった。
ヒロインヴァネッサがエイリアンとがっぷり組み合って格闘するシーンとかこれっぽっちもなかったよ。それどころか、そういった類のアクションシーンはラスト20分ほどのみ。
そもそも舞台はいったいどこやねん!といちいち突っ込みたい。
村の人たち(作品同様クズばっかり)はみんなフランス語を喋ってるから多分フランスのどこかのスラム田舎。
でもフランスにこんなところほんまにあるんか?どう見ても南米です。
まぁ究極のアホ映画として見るとなかなかの健闘ぶり。エイリアンの造形が個人的にけっこう良かった。
が、登場人物がみんなイっちゃってて、見ててほんまどうでもよくなる。凡人の私には何もかもが理解できないー。
どう見てもぬいぐるみ(しかも安物B級品)の犬とかも含め普通のセンスじゃないっす。
おかしな連中ばかりの中でヴァネッサと恋人のジェイソン・フレミングだけがまともっぽい人間なところに、ふざけたスタッフの意図が見え隠れして可笑しい。
全てがいきあたりばったりで作られてる感じがして、細かいところをいちいち気にしていたら最後まで観ていられないでしょう。
序盤のナレーションとか凄ーく意味ありげだったのに、結局全く意味がなかったり、唐突に登場するエイリアン攻略のキーポイントになる重要おやじさえ何も活用されなかったり、果たして真面目に編集作業というものをしたのかどうかさえ怪しい。
ヴァネッサのライブシーンが時々あるので、ファンにはまぁまぁ観るところはあるのかなぁ?
「橋の上の娘」とは違った魅力はきちんと出ていたと思う。
でも・・・ジョニー・デップはこの映画を観て何を思ったのだろう(笑)
あと思っていたより残虐なシーンが多いので(首がスパっと飛んだり内臓がグバァだったり)そっち方面に弱い人は要注意かも。まぁそれさえも胡散臭い演出で満ち満ちていたから残虐っていうよりふざけてる感覚の方が強かったけど。
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