人を信じる。人から信じられる。
そんな人に、私はなりたい。
伊坂幸太郎のこの原作が好きだった。
展開の緩急とノスタルジックにキュンと来るエピソード。
原作には及ばないものの、公開当時、真っ先に観に行き映画も楽しめた。
今でもたまに観直す好きな作品だ。
爆弾犯に思われ、ひたすら逃げる堺雅人。
この全く本人が状況を分かっていない巻き込まれ展開はやっぱり面白い。
青春のほろ苦さと陰謀サスペンスの融合という難しいテイストを中村義洋監督はいい塩梅に創り上げていると思う。
回想で綴られる大学時代の仲間の竹内結子、劇団ひとり、吉岡秀隆の不思議なバランスもいい。
でやっぱり国家権力の象徴はいつも香川照之(笑)
私は何者かにただひたすらに追われる、追い詰められてもう駄目だと思った瞬間に目を覚ます。このパターンの夢を人生で200回以上は観ていると思う。
それをよりスケールアップして可視化してくれる映画で、この映画を観てから、私の夢の追いかけられ方もより色彩豊かにリアルになった(笑)
主役の彼がとても不器用で純粋だから、巻き込まれた彼に感情移入して、思い切り応援できる。
そして、ラストにかけて印象的なシーンが続き、何とも言えない余韻が残る不思議な映画だ💮