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エコールのhrdのレビュー・感想・評価

エコール(2004年製作の映画)
3.7
  ギャスパーノエに捧げる作品。
 ずっと不穏な空気が漂い、いつ胸糞展開が来るものかと構えてたけど、別にそういうわけではなく割と平和な作品だった。私の敬愛する沙村広明の「ブラッドハーレーの馬車」的な展開になったらどうしようかと。

 あれよね、胸糞映画をそこそこ見てきたせいで、電車が到着して降りて似たような景色が登場して、今度は第二弾、中学校編かとか思ってしまったんだ。
 
 メッセージごりごり映画。男性が一切現れていなかったのに、第二次性徴を迎え外の世界へと出ると初めて男性が画面に現れる、まるで劇中で出てきた蝶の交尾のように。
 年齢によってリボンの色が違う、赤・オレンジ・黄色・緑・青・紫といったように。サナギや幼虫のように棺桶に裸で入って登場し、蝶となって羽化して外の世界へと飛び立っていく。三つ編みの老婆が一瞬登場し、抜け出そうとするとここで歳をとっていくよという教訓つき。
 「蝶になれない青虫もいるけど、みなさんは立派な蝶になって」先生たちは実は過去に逃げ出した人たちなのか?という疑問が出てくる。

 色々考えてたら、でも青リボンという初潮前の子達の外に誰が出れるかの選考の仕方が、うなじの美しさとか手といった美しさ主体だったから、ブラッドハーレー的展開も否定出来ないなぁ。
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