シュトルム凸映画鑑賞記録用改め

夕べの星のシュトルム凸映画鑑賞記録用改めのレビュー・感想・評価

夕べの星(1996年製作の映画)
4.1
大好きな『愛と追憶の日々』の続編。
シャーリー・マクレーンは凄いね。皮肉屋のクソババア(笑)を、こんなにも愛おしく感じさせるなんて。
家族で見てたんですが、本当に楽しくて、何度も泣ける場面があるし、前作に較べると知名度がかなり低い作品だが、私の最高の映画の一つになりました(家族にも大好評!老いを描くので父は複雑だったようだが)。
登場する家族がちゃんと家族してるんですよね。そして家族同然の隣人や友人もその距離感がきちんと出てる。いわば擬似的な拡大家族の物語ですね。
シャーリー・マクレーンは、本当に輝いている。若い男にハマり、彼と寝た後の朝に化粧をして男の起床を迎える彼女。平穏に甘んじず現状と戦い続ける彼女。生涯の恋を老境においても探し続ける彼女。孫たちを愛し、彼らの愛情を取り戻そうとあがき続ける彼女。本当に雄々しくて愛おしいのだ。
さらに、老家政婦ロージーを演じるマリオン・ロスも素晴らしい。こんなに巧みな演技をする女優がいるのかと驚かされる。彼女が自分の人生を、シャーリー演じる主人公オーロラに重ね、一旦彼女から離れていくシーンが格別です。
そして、出番こそ短いもののジャック・ニコルソン(元宇宙飛行士の役、舞台がヒューストンなので)も、前作同様に重要な役柄を担っている。
「あなたは月面を歩いたんだから」「君の歩いた地球の方が素晴らしい」
本当にそうだよ!
そして、前作で印象的だった砂浜のドライブデート、再び。涙が止まらないシーンです。
家族や友人達とともに過ごす人生って豊かで素晴らしいんだと分かる映画です。

ツタヤDISCASで観れるので、一人でも多くの人に観てもらいたい。前作『愛と追憶の日々』とセットでね。

追記 前作と監督が異なり、『マグノリアの花たち』の脚本の人が監督なんですね。『マグノリアの花たち』もこの作品や前作と近い雰囲気の傑作だから、このジャンル(ファミリードラマ)好きの人にはオススメできます。