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喝采のvのレビュー・感想・評価

喝采(1929年製作の映画)
3.9
想像以上に面白く、自然に見入ってしまった!

ミュージカルの舞台裏を描いている作品で看板女優であるキティー・ダーリング(ヘレン・モーガン)とその娘エイプリル(ジョーン・ピアース)の周りにいる男たちはどいつも嫌なやつで母と娘をかなり苦しめてくるのだけど、母と娘の関係性は結構いいのではないかと思えた。

キティーはダメ男のヒッチをなぜかすごく愛していて、なんでも言いなりではあるのだけど娘に自分の夢を押し付けたり、自分の元から離れる(結婚する)ことに全く反対しない。むしろめちゃくちゃ応援していて、娘が自分のために犠牲になろうとしていることに責任を感じて毒薬を飲んでしまうくらいなのだ。
舞台女優としてのキティは歳をとったことでどんどん悲劇へと転げ落ちてゆくが、自分がこの世界に残るために娘を利用しようとは微塵も思っていない。
エイプリルは母親のためを思って自己犠牲を払おうとするが、自己犠牲は全く意味がない終わり方がかなり好印象だった
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