典型的な難病もの、お涙頂戴ものと思い、斜に構えて見ていたのですが、予想とはちょっと違う展開に、おっ！となり、結果的には涙涙。派手さこそ無いものの、優しさに包まれているとても良い映画でした。
病弱であるにも関わらず底抜けに明るく振る舞い、献身的すぎるほど友達へ、家族へ、そして、兄への思いが伝わる演技を魅せる谷村美月さんが素晴らしいことは言うまでもありませんが、それ以上に良かったのは、兄を演じた高良健吾さんかなぁと。引きこもりから脱し、妹のために花火を見せようと行動し成長していく中で、微妙な表情の変化を演じわける好演。
また、この作品は、2005年に放送された新潟県中越地震後の被災地を映したテレビドキュメンタリーで、復興への願いを込めて花火を上げる模様を取り上げた中に、この兄妹の物語があり、それを見た監督が感銘を受け、その話を元にし映画化に至ったようです。
