爆裂BOX

P2の爆裂BOXのレビュー・感想・評価

P2(2007年製作の映画)
3.6
「ハイテンション」や「ヒルズ・ハブ・アイズ」のアレクサンドル・アジャ製作・脚本のサスペンス・スリラーです。
クリスマス・イブのNYでオフィスで一人残業していたアンジェラは、仕事を終えて地下駐車場2階(P2)に降り立つも、車のエンジンがかからない。更にビルが閉鎖され暗闇に包まれる中、背後から麻酔薬をかがされ意識を失う。目覚めると手錠と足枷を付けられて監禁されていた…というストーリーになっています。
地下駐車場でサイコな警備員に監禁された美女の恐怖を描いた物語ですが、実話を基にしているそうで、確かにこれは実際にあったらかなり怖いですね。
何といってもウェス・ベントリー演じるサイコ警備員トムが素晴らしいですね。クリスマスで他の皆はウキウキ誰かと過ごしてるのに、自分はずっと孤独でそれを拗らせて好意を寄せていたアンジェラを気絶させて監禁してクリスマスパーティー始めますが、基本的にアンジェラには優しく言葉かけて終盤まで暴力働いたりはしないんですが、アンジェラが逃がしてもらおうとどんなに説得しても、自分の都合の良いように解釈して全く聞く耳もたなかったり、突然スイッチ入ってキレ始める所等話が全く通じないリアルなキチな感じが出てましたね。アンジェラがどんなに止めてもセクハラ上司をボコったり、「君の為だから!」と自分本位な好意押し付けてくる所もリアルストーカーのキモさ出てたと思います。気絶してるアンジェラに口紅塗ってビデオ回しながら体撫でまわす所も最高にキモい。飼い犬ロッキー殺されたらキレて悲しんだり、一応優しい所もあるみたいだし、結構イケメンだからコミュニケーション方法間違えなければモテそうだけど、考え方が自分本位だから孤独なんだろうなぁ。ウェス・ベントリーイケメンだけどこういうキモいサイコ役合うなぁ。
ヒロインアンジェラ演じるレイチェル・ニコルズの恐怖に怯える演技や怒りが溢れて反撃に出る演技も良かったですね。序盤の方で爆乳強調するセクシードレスに着替えさせられてからはその谷間に釘付けですよ(笑)
地下駐車場を主な舞台として進行しますが、、アンジェラが駐車場を上へ下へ逃げ回って、何とか外に助け求めようとして、また、警官が来たりと助かりそうな場面もありながらも助からなかったり、エレベーターの中で水攻めされたりと色々展開するので割と飽きずに見れます。アンジェラもバカな行動したりしないのも良いですね。
犠牲者二人ぐらいと少ないですが、セクハラ上司を車で三回押し潰すシーンでは内臓ボロリしたり頭潰されたりと少ないながらゴア描写も盛り込まれてます。でも、R-18になるほどとは思えないなぁ。アンジェラの衣装はエロいけどエロ描写もないし。犬結構残酷に殺すシーンあるので要注意。
アンジェラが怒りの反撃に出る終盤では、地下駐車場内でカーチェイス繰り広げたり、チキンレースしたりと少ないながらもアクションも盛り込まれて盛り上がります。
クラッシュしたアンジェラ心配して助けようとしたりしてたから、トムの末路は少々可哀想な気がしないでもないけど、最後あんな罵声浴びせたり結局自己中ではあるんだよな。
地下駐車場内でサイコ警備員に監禁されて追い掛け回されるというシンプルなストーリーながら、適度にハラハラできて少ないながらもゴア描写もあって楽しめた作品でした。