文玧は今年もライブ中

M★A★S★H マッシュの文玧は今年もライブ中のネタバレレビュー・内容・結末

M★A★S★H マッシュ(1970年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

命に関わるような症状じゃない患者を治療しに日本に行くことを疑問視するホークアイを
いーじゃんいーじゃん日本でゴルフができるぜとトラッパーがそそのかしてドナルド・サザーランドが吹き出すシーン、
あれは演出だったのかアドリブなのかわからないけど
初めて観た時からものすごく好き。ドナルドめっちゃ楽しそう。
ドナルド・サザーランド大好きなんですけど
この作品のドナルドのビジュアルがとても好み。
バケットハット似合いすぎ。
軍服の着方が絶妙。

好きすぎる。なんて作品。キツい風刺。
原作も大好きで全部持ってるけど
この作品は一冊目の映像化。
原作に忠実だけど
ロバート・アルトマンは説明入れてないから
このエピソードの羅列は急かもしれない。
原作を読むともっと立体的に作品を楽しめる。レーダーのことなんて面白いんだけどなんの説明もない。
負傷者がなだれ込んでくる激務時(ノアの洪水)と暇な時の落差が激しすぎで
暇な時の悪ふざけが強烈。まず主題歌から。
マティーニ飲みまくってポーカーして
アメフトで他の病院から金巻き上げる。
生真面目な人が肩身が狭く追い出されていく狂った環境。
やりすぎて笑えないものも多々で
サリー・ケラーマンをからかうのは同性としてかなり気の毒だと思っている。ちょっとひどい。
女性描写大丈夫かなこれ。
小倉の売春宿のくだりとか
原作だといい着地なんだけど半端に終わってるし
女性、子供に対するこの作品のスタンスはあんまり良くないかもしれない。
でもそれを含めて戦争に対する冗談キッつい批判ということか。
朝鮮戦争が舞台で日本語が飛び交い
妙な描写多数。カメラワークが急にズームアップしたり実験的。
日本語の歌がその時の状況を表現してる。
楽しんで作ったそうな感じはエンディングにとても出ている。
映画はなんかクールに終わるけど
原作の話になって申し訳ないが
原作は後半帰国するのは嬉しいけど
一緒に狂った最前線で働いた仲間たちや日々と離れるのが辛いという
不思議な怒涛のセンチメンタル感がすごくなる。
たった一時一緒にいたのに終生の仲間になって
一生思い出していく爪痕が各自残る。
でも原作は帰国して今度は国内で大騒ぎするホークアイたちが読めるので
是非原作も読んで
みんなのはちゃめちゃさを追っかけて欲しい。
情に厚く結構フェアで
仕事は一流。でも飲んだくれ。