文玧は今年もライブ中

ディーバの文玧は今年もライブ中のネタバレレビュー・内容・結末

ディーバ(1981年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

自分だったら何にしようかなと7月くらいから地味に考えていたんですが
もうこれ一択だなと思って。
今年お亡くなりになったジャン=ジャック・ベネックス監督のDIVAを。
本日お誕生日です。
本当に好きな作品で原作本も探してたんですけどAmazonにあって。
昭和58年のこの映画の装丁のやつ。Amazonすごいっす。
同じ誕生日で光栄っす。

初めて観たのはたぶん1992年とか。
当時買ってたオリーブで宮沢りえちゃんがすすめてて
なんかえっらい独特の文章に観てみたくなって親にビデオ借りてもらったのが最初です(家族でビデオ借りに行く、友達の家集まって映画観るが当時ルーティンでまあ今もおんなじことしてます…)。
子供にはよくわかりませんでしたがとにかく雰囲気が好きだなと。不思議な映画だなと思って観ました。この感想は今も変わっていません。
センスでねじ伏せてくる作品。
引き込まれる。つかみが最高。目が離せない。素敵だわ。
原作者はダニエル・オディエさん。デラコルタという名前で覆面で気晴らしで書いた作品とのこと。
オペラヲタクの巻き込まれサスペンス。
みんな堅気じゃない。ふわっと犯罪者。手癖わっる
ジュールの住んでる部屋がもう昭和平成令和ってきてんのにセンス色褪せないという。美術も冴え冴え。ケンケンパ洒落てる。
今でも住みたいと思ってる。
森の中にぽつんといる車。ノルマンディーの灯台。
浮かれてデート行く前に寄ったゴロディッシュとアルバん家(この二人の家もどえらい素敵。だだっ広い部屋を勝手に区切って使うってこれ観て憧れる。ローラースケートで移動て。)で三人で並んで話しているところ。冷蔵庫に乗るアルバ。おろすジュール。
ゴロディッシュのシュノーケル。サンドイッチの美学。美味しそうだから。印象的なシーンが多すぎる。

ゴロディッシュの只者ではない感じ。
全然慌てない彼が唯一おっとなってたのは音源が絶対存在しないといわれてたシンシアホーキンズの完璧な音質の音源を聴いた時。ゴロディッシュも何気にファン。
あぶない取引にも落ち着きはらいすぎがもうか~っこいい。
この役はずるい。
一気にまとめて一掃、問題解決とかクールすぎる。
アルバがまた超cute(コケティッシュ)で
魅力的。しゃべり方がかわいい。ストローの説明が今も好き。格好も可愛すぎる。靴音のうるささ。割とジュールを誘惑しにかかっていくんだけど
ジュール、推しがいるのでなびかない。娼婦は買うが。
ジュールがピンチで電話してきた時
気を紛らわすために話をして。
わけわかんなすぎて気が紛れる。成功。
登場人物がみんな魅力的なんですよね。
女性警官好きだし(merdeっていうシーン好き)
殺し屋もなんか憎めない。
ドミニク・ピノン、個性的な顔おなじみです。
ジュールの録音した完璧なテープ(!)を手に入れようとつけ回すブートレグ業者。日本人って設定らしい。
みんな入り乱れて追うけど
騒ぎの発端のジュールは推しとの時間に夢中っていう呑気さがたまりません。推しとの時間はそうだけど大変なことなってるよっちゅう。
家漁られて大切なテープめちゃくちゃにされめそめそ泣くジュール。心ズタズタなヲタク。
夜明けのパリデートが
本当に素敵なんですよ。おんなじことした過ぎる。
みんなの憧れシンシアのリラックスした格好も素敵だし
SUBWAYで無理やりボーカルにされる人が出てて。鳥のさえずりさすがうまい。
あのピアノがなくたって
編集前だって絶対いい。
傘をさしているシンシアの肩を抱こうとして
シンシアがチラッとジュールを見た時の白目の部分。
コントラスト。
映像が割と暗めなんだけど
もうこの作品に関しては気にしない。
この暗さがキーになる。膝打つ作戦。

自分の歌声を聴いたことがないってそんなことあるのかなと思うんだけど
なんかもうそこ突っ込むの野暮なくらいの好き作品。そっとしておこうと。デビュー作だし。
自分の歌声を初めて聴いて(録音は犯罪だけどヲタクの本気クオリティ)
ジュールと手を取って寄り添うラストでもうまるっと大団円でいいんじゃないと思ってます。
いつもありがとうございます。Avec amour.
https://inagara.octsky.net/diva