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探偵はBARにいるのbutasuのネタバレレビュー・内容・結末

探偵はBARにいる(2011年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

良かったところは、そこそこ飽きさせないテンポの良さと個性派俳優陣、そして凝ったロケーションと小物類による雰囲気作り。2時間ドラマだと思えばそこそこ楽しめる出来だが、映画としては低レベル。

とにかく観客を飽きさせないことと大泉洋のキャラクターを活かすことのみに主眼を置いた脚本は、よく考えなくてもおかしな点だらけ。不必要な行動や運任せの展開に、全く無いリアリティ。探偵を名乗っておきながら、ひたすら感情に任せ勢いだけで行動する熱血主人公。観ている側は、そんな行動したらあの人が危険になるよ等と心配になるが、結果その通りになり笑えない。自分の感情だけを最優先で動くから、全く周りが見えていない。そして漫画的に喧嘩が強い用心棒としての役割のみを担う松田龍平に、異様に回りくどい行動をとりひたすら意味不明な小雪。あれだけ雑なストーリーでシリアスな雰囲気出されても全然乗れない。電話の声は加工くらいしたら?最後も披露宴でのあの絵を撮りたいだけなのが見え見えだが、展開としては非常に不自然。あと吉高由里子の件みたいに、露骨に思わせぶりに出しておいて実は何の関係もありませんでした、っていうのが上手い脚本だと思っているなら頭が悪すぎる。バラまくだけバラまいて拾わないだけなら誰でもできるから!観終わった後に、個人的に非常に苦手な古沢良太が脚本だったと知った。知っていたら観なかったのに…!

とにかく全編に渡り、見せ場作りに必死になるあまりリアリティや整合性を完全に疎かにしている印象。ただその見せ場も役者の力のみに頼っているから、映画としてのスケール感もなく、残念。あ、カメラワークや演出等も普通にレベルが低かったです。
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