MasaichiYaguchi

白雪姫と鏡の女王のMasaichiYaguchiのレビュー・感想・評価

白雪姫と鏡の女王(2012年製作の映画)
3.5
映画は、女王役のジュリア・ロバーツのナレーションで始まる、如何にも「童話チック」な幕開けですが、徐々に様相が変わっていく。
既に公開された映画「スノーホワイト」がダークファンタジーならば、この作品は、乙女チックで楽しさ一杯のコミカルファンタジーだ。
童話の「白雪姫」とも、アニメ化や実写化された過去の作品とも違う、新しい「白雪姫」。
ジュリア・ロバーツが初めて悪役に挑戦して演じた女王も、どこか憎めない可愛さが覗く。
王子様はイケメンで剣の達人だが、何処か抜けていて「バカっぽい」。
そして何といっても、リリー・コリンズが演じる白雪姫!
童話に出て来るプリンセスは運命に翻弄されて、「白馬の王子様」の助けが必要だけど、この作品の白雪姫は違う。
自分からどんどん行動していって、運命を切り開いていく強い女性。
強い女性といっても、アマゾネスの様な女闘士ではなくて、可愛さと賢さで立ち回り、気配りも忘れない。
剣を取らなければならない時は、勇敢に敵に立ち向かう。
このキュートなニュープリンセスを、ややゲジゲジ眉毛のリリー・コリンズが、スクリーン一杯に魅力を振りまきながら演じていく。
残念ながら遺作となってしまった石岡瑛子さんのデコラティブな衣装も美しく、少女コミックみたいなノリやシーンもあり、更にエンドロールにもユーモアを散りばめ、華やかな歌と踊りで幕を閉じます。