岡ゴズ

ある朝スウプはの岡ゴズのレビュー・感想・評価

ある朝スウプは(2003年製作の映画)
3.8
自主映画ベースで、ほぼアパートの一室ワンシチュエーション。それで90分近く映画がもっているのは、脚本、演出、そして主演2人の素晴らしさ故。

精神を病んだ彼氏が彼女に、何も出来ないんだからじっとしてて。と言われるシーン。彼氏がつったったまま小便をもらし、病気だから何も出来ないんだ。とほざく。それを見た彼女は、笑ながら涙を流す。それも再就職の電話口で。。

うーむ、うまい。多くの意味を含むこういったシーンが一つでもあると、この手の映画はめちゃめちゃ締まるし、説得力が増す気がする!
彼女役の女優さんが若松孝二の「実録!連合赤軍 あさま山荘への道程」にて、革命左派のリーダー永田洋子を演じた方でなんだかタイムリー。向こうでは本当にぶち殺してやりたいくらい嫌な女を憎たらしく好演していたのとは対照的に、こっちではどこにでもいる可愛くもブサイクでもない女性をうまく演じていて、その幅の広さにファンになりそう。
気持ちの良い映画ではないが、小さな小さな傑作だとおもった!!!
岡ゴズ

岡ゴズ