あしからず

濡れ髪三度笠のあしからずのレビュー・感想・評価

濡れ髪三度笠(1959年製作の映画)
4.0
こりゃたまらん。正直めちゃ好きだったんですがフィルマで観てる人少ないな。 おせちみたいに色々詰め込んだ美味しい映画。少し青みがかったフィルムの色も計算された映像センスもいい。

温室育ちの若様・本郷功次郎とやくざ者・市川雷蔵の珍道中。旅は道連れ世は情けとヤクザの生き様から仁義の切り方までお坊ちゃんに教え込む市川アニキ。
「濡れ髪牡丹」と同じく田中徳三監督でオープニングデザインもモナカみたいな三度笠がかわいい。
日用品戦闘フェチなので、唐傘からスイカから帯からひしゃくまで何でもござれの本作好きにならない訳がない。
市川雷蔵のくっきりアイラインの美しさはさすが歌舞伎役者。雷蔵さまについに目覚めてしまったかも。本郷功次郎のマイペースおとぼけぶりには笑っちゃう。その子が最後はあんなに…よよよ。あにぃ仕込みの見事な仁義。ほんで中村玉緒さんってこんなに可愛かったっけ(失礼)中田ダイマル・ラケットの漫才コンビもいい肴。

ラストはあにぃ!長の字!と2人の関係にガチで泣いてしまった。嗚呼お金じゃ買えない人の心。最近涙腺がおかしい
あしからず

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