千年女優

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団の千年女優のレビュー・感想・評価

3.5
街中で吸魂鬼に襲われ、従兄弟を救うために使った魔法で魔法省からホグワーツ退学を求められたハリー・ポッター。処分保留となるも、魔法省管轄下での当たり障りない指導に危機感を募らせる彼が、かつてヴォルデモートに対抗するために組織された不死鳥の騎士団を模してのダンブルドア軍団を結成する様を描いたファンタジー映画です。

J・K・ローリングの小説を原作とする人気シリーズ第五弾で、監督は続投を辞退したマイク・ニューウェルに代わってTVドラマで活躍していた英国人監督デヴィッド・イェーツに変更。後のシリーズでも一貫してメガホンを取り続けて、盤石のキャストに対して二転三転した監督のポストを不動としてラストスパートに向けた物語を盛り立てます。

ジャンプ漫画よろしく学園ものからバトルものへ変化する転換点で、分厚い原作故にこれまで切り捨てられた学園・バトル共通の見所「レベルアップ」がメインとなって、外連味の強いシリーズにあって王道の魅力で勝負します。原作ものの弱点であるぶつ切りによる淡泊さは感じますが、悪vs正義の集団魔法バトルでも十分楽しめる一作です。
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