千年女優

ハリー・ポッターと秘密の部屋の千年女優のレビュー・感想・評価

3.0
夏季休暇の帰省中に現れた屋敷しもべドビーの警告を無視して、親友ロンと一緒に魔法学校ホグワーツへ戻ったハリー・ポッター。その出生の経緯や蛇と話せる能力故に訝しがられる彼が、学校関係者が戦々恐々とするマグル出身者石化事件を解決するため、曰く付きの「秘密の部屋」の謎を仲間達と共に追う様を描いたファンタジー映画です。

全世界で10億ドルに迫る興行収入を記録した前作『賢者の石』の成功を受けてのシリーズ第二弾で、引き続き『ホーム・アローン』シリーズのクリス・コロンバスが監督を務め、立役者である魅力的なキャストは全員が続投。前作からはやや数字を落としましたが、それでも9億ドルに迫る興行収入を記録して人気シリーズの地位を確立しました。

話の流れは前作とほぼ同じと新鮮味に欠け、本格的になる英国流階級社会の嫌味に対してコロンバスは適任とは言えず、結果としてシリーズ共通の弱点である「異なる要素を平行させ複雑に見せながら最後は万能の魔法で煙に巻く」展開が浮彫になっています。それでも素晴らしいキャストのアンサンブルが欠点を補って牽引している一作です。
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