初のハル・ハートリー
ヴォネガットの名言「愛は負けても親切さは勝つ」みたいな、でも愛の力は強いと言ってるとても優しい映画。
お洒落な映画を作る代表監督のひとりだと思ってます。(あとソフィア・コッポラ、ウェス・アンダーソン、ケイリー・ライカートなど)
作風的に苦手そうだったんだけど、ハマりました!
妊娠してしまい高校を中退したマリアと、人付き合いが苦手で突発的に暴力事件を起こすマシューの可笑しくて悲しい恋愛劇。
父親の突然死、望まない妊娠、中絶、毒親からの虐待、DV、赤ちゃん誘拐、
とめちゃくちゃ重たい要素しかないのにブラックラブコメにしてしまった!
まあウェス・アンダーソンの作品とも共通してますね。
あとタイカ・ワイティティの初期作『イーグルvsシャーク』にも。
なんか、出てくるキャラみんな辛くて感情移入してしまった😢
マリアとマシュー、マリアの母と姉、マシューの父親、子供を失った女性
孤独な人々が出会って、相手を恨んで憎んで。でも愛している。
主人公ふたりが自分と重なってしまい、辛い部分もありました。
自分の意見を負けず会社にも意見するマシュー。正しいのはあなたなのに…。マイノリティは辛い…。
マシューとマリアの母親の酒飲みはちょっと感動したし、母親がマリアに嫌がらせしたのに後悔し反省する。
そう、みんな許すことが出来なかった。弱い自分を見せたくなくて、他人を妬んで攻撃する。でも、弱い自分を認めなきゃダメだし、誰かのために生きなきゃならない。
最後は破壊に終わる。なにひとつ残ってない。でもそれで終わりじゃない。これから始まるのだ。
あのラストシーンはちょっとウルっときましたね😢
「わたしを信じて」と
ハル・ハートリー作品観ていこうと思いますね。この人の作品は弱くて孤独な人たちに寄り添ってくれるかも。