これ、昔観たつもりだったけど、初見だった。これは面白い!
キリングゾーイというので、どんな悩殺的なおねーちゃんが出てくるのかと思ったら、あらま、なんとみずみずしくて可愛い「血の伯爵夫人」様ではございませぬか。
納得です。
しかし、本作のジャン=ユーグ・アングラードは、ほんと絶対に関わっちゃいけない男だ。エリック・シュトルツ演じる主人公はクールなんだけど、かなりお人好しだよね。
幼馴染の悪党2人が彼らの言うところのビジネスで再会。パリのデカい銀行を襲う計画。
計画っつったって〜、あーた、もー、なんの下見もなしに、おー、久しぶり〜!じゃあ、明日な!今夜は薬漬けで楽しもうぜ〜!ってな具合だから。
ゾーイは、一体、どこでどう繋がって来るのかと、興味津々。ほんで、もって、「あーー!!」そんなとこにいたの?!
これ、ネタばらしは出来ないタイプの映画なんで、話はここまでだけど、強盗する前夜から、その当日の成り行きを、めちゃセンス良く、スリリングに、ハチャメチャで、血生臭く、そしてシュールに見せてくれる。
クールで何事にも慌てないエリック・シュトルツの浮いた感じが奇妙で、ネットリしたて直ぐにキレるジャン=ユーグとその仲間達とのコントラストが、実に奇妙で、ほんわかムードのオープニングと不思議なエンディングにバッチリ融合。
めちゃ気分悪くなるけど、癖になるようななんとも言えないユニークな作品でした。