米軍横田基地に東洋人2人が侵入し、一人が射殺され、もう一人は逃亡する。その後、北アルプス上空で米軍のステルス型戦略爆撃機ミッドナイトイーグルが消息を絶つ。長期的に日本全土に被害が及ぶ特殊爆弾を搭載しており、自衛隊特殊部隊が現地に向かう。
「沈黙の艦隊」で海自の先輩後輩でともに潜水艦の艦長を演じた大沢たかお、玉木宏が共演した2007年の作品。本作も自衛隊と米軍にまつわるストーリーで、二人は先輩後輩の間柄でカメラマンと新聞記者を演じている。
さて本作はサスペンスアクションの原作、著名な俳優、十分な製作費がそろっていながら酷評されている。個人的にはそこまで悪くはないと思う。ただポリティカルサスペンスなのに緊張感はないに等しい。テーマの一つである安全保障の問題や事件の背景がほとんど描かれず、単に感涙のヒューマンドラマになっているのは確か。まあ難しさ皆無なので何も考えずに鑑賞できる。いやテーマ的にそれでいいのかw。133分あるけど冗長な場面を削って、掘り下げることはできなかったか。米軍の問題でもあるのに米側の動きがほとんど出てこないのは不自然。藤竜也、嫌いじゃないけど首相役としてはハマってない。
✅メモ
高嶋哲夫の同名小説が原作。防衛省が撮影に協力した。日米共同製作でユニバーサル・ピクチャーズが製作委員会主幹事、松竹、ジェネオンエンタテイメント、テレビ朝日、朝日放送などが参加。製作費は約10億円とされ、世界興行収入652万2186ドル。
