みおこし

土曜は貴女にのみおこしのレビュー・感想・評価

土曜は貴女に(1950年製作の映画)
3.5
作詞家バート・カルマーと、作曲家ハリー・ルビーの半生を描いた、フレッド・アステアとレッド・スケルトン主演のミュージカル。

カルマーとルビーといえば、"Thinking of You"、"I Wanna Be Loved by You"、"All Alone Monday"、"My Sunny Tennesee"、そして"Who's Sorry Now"などとにかく名曲をたくさん送り出した伝説的コンビ。1920年代〜1960年代に映画やポップス界で何度も色んな人たちによって焼き直しされ、国民的に愛された楽曲ばかりなので本作におけるミュージカルシーンも圧巻。思わず口ずさんでしまうくらいには有名な歌詞ばかりでした。

アステアが演じるカルマーは作詞の才能のみならず、マジックやダンスにも造詣が深かったとのこと。映画の冒頭では恋人のジェスと二人で見事なダンスを披露しますが、実際にコンビで興行をしていたんだとか。本作では何度かアステアとジェス役のヴェラ=エレンとのダンスシーンが登場しますが、ジンジャーやシド・チャリシーに負けず劣らずの名コンビぶり!個人的にヴェラの美脚を生かしたダンスが好きなので、彼女のファンなら必見のはず。
毎回彼の作品を観ていると思うけれど、天下のアステアと二人で踊るプレッシャーったら図り知れないんだろうなぁ...(笑)。

レッド・スケルトンは相変わらずどこかとぼけた雰囲気が魅力!(失礼...笑)ミュージカルも出来てコメディも出来る役者さんなので、当時人気絶頂だったのも納得です。

同じミュージカル伝記物の『ワーズ&ミュージック』と展開や構成、雰囲気が似ていますが、こちらの方がテンポがより良くて、ラストも爽やかな印象。各ナンバーが世に出るきっかけとなったエピソードも毎回拾ってくれるので興味深かったです。
"I Wanna Be Loved by You"誕生のシーンでは、当時18歳のデビー・レイノルズが出演しています!一躍時の人となったヘレン・ケイン役はめちゃめちゃ可愛いけれど、声はヘレン本人のものなので何だか違和感でした(笑)。

最初から最後まで安心して楽しめるハッピーな展開。ミュージカルシーンもどれもオススメなので、要チェックです!
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