ゴト

プーサンのゴトのレビュー・感想・評価

プーサン(1953年製作の映画)
3.2
敗戦を迎え、民主主義に舵を切る中で色々な人や価値観、或いは風潮みたいなものが出てきたのだろうね。戦後の日本の姿を、そこに生きるなんでもない人々を通して面白おかしく風刺している。

と言っても、1950年代の日本をそこまで詳しく知っているわけじゃないから、多分クスリとしてしまうポイントを幾つかスルーしていると思う。だから、実はあのシーンもそういうことだったのかな、と観終わってから色々考えたりしている。

学校の教師が軽い気持ちで共産党のデモに参列してクビになったりっていうのは勿論分かったけど、他はどうなんだろう。一家の大黒柱たる父親が陰で奥さんから悪口言われてるのも、戦争に負けて日本男児としての威厳がなくなったとかなのかな。考えすぎか。

そして、キャストが豪華。越路吹雪に加東大介、トニー谷とすごいメンツ。まあ、市川崑が監督だから、当然なのかもしれないけど。

ちなみに黄色いくまが頭を過ぎるタイトルですが、タイトルに特に意味はないそうです。プータローさんってことかと思ったけど、それも違うらしい。
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