bbj

クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズのbbjのレビュー・感想・評価

1.0
クレヨンしんちゃんの映画を1からすべて見始め、これは12作目ですが、いまのところ過去作品の中でもトップレベルで嫌いです。ですがこのサイトでは現時点で3.7という評価で、自分の評価とだいぶ乖離があるためレビューします。

まず主要のオリジナルキャラクターに魅力がありません。ほとんどが(薄汚い、もしくは小太りの)おっさんです。キャラクターデザインもしんちゃんたちとは明らかに違うので違和感が半端なく気持ち悪いです。唯一のヒロインも声優があまり上手くなく、キャラクターデザインも馴染んでないので無理やり違う作品とコラボさせられたキャラクターなのかと思ってしまいました。

ストーリーも難ありです。よくわからないまま映画の世界に入り込み、なんとなくしばらく生活し、なんとなくこのままじゃまずいから映画の世界から出ようとする。つまりなぜ映画の世界に入ったのか、誰がこの世界を作ってるのか、それが謎のままストーリーが進んでしまいます。映画の世界から出たい理由も弱いです。

クレヨンしんちゃんといえばギャグですが、そのギャグも2つの理由で死んでしまっています。1つは先述した違和感のあるキャラクターデザイン、もう一つは「痛み」の表現です。

例えば風間くんがしんちゃんのお腹を思いっきり殴り苦悶の表情を浮かべるシーン。例えばマイクが棒に吊るされ思いっきり蹴られるシーン。名前は忘れたけど妙に腹が出っ張った爺さんが馬に永遠と引きずられるシーン。世界観がハードでリアリティがあるのも相まって笑い事ではすまされない部分が多く、ドン引きしてしまいました。

もちろんこの映画は2004年に公開されたものなので、当時のギャグを今見ても笑えない部分は多少あるかもしれません。しかしそれ以上にクレヨンしんちゃんでこういったハードな描写はマズい。子供も観るのならなおさらです。

アクションシーンは上記のいろいろなこと気になり、集中できませんでした。

大人も楽しめるようにといろんな映画のパロディが詰め込まれた作品だとは思います。マイクは明らかに水野晴郎だし。ですが、はっきりいってそんなのどうでもいいし、もっといえばノイズでしかない。ノイズといえば急にNO PLANが出てきたのもイヤでした。EDもNO PLANが歌ってるんですがこれまたしょうもない曲です。

自分に合わなくて「苦手だな」と思う映画はいろいろありますが、ここまではっきり「嫌い」だと思う映画はなかなかなく、世間の評価と自分の評価でこんなにも乖離があることはめったにないのでレビューしました。
bbj

bbj