michi

ロスト・イン・トランスレーションのmichiのレビュー・感想・評価

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うまく言えないけれど、嫌な気持ちになる映画だった。
監督は日本をバカにして作ったわけではないみたいだし、むしろ親日家を謳っている彼女はリスペクトを込めていただろうから、なおさら気分が悪い。
でも、これが外国人が見る日本なんだろうな。普通に考えて、大企業がCM撮影にあんなレベルで通訳を任せるわけがないし、医者が日本語を解さない患者に日本語で淡々と説明するわけもない。でも、来日した人にとってはそれくらいいろんな情報が見えなくなってしまう経験ってあるのかもしれない。
まあ、ビジネスに絡むならLとRを区別するのは難しくても、それが違うことで何が起こるかくらいは理解していた方が良い。

ミドルエイジクライシス真っただ中のボブにとっても、まだ若いのに夫に構ってもらえないシャーロットにとっても、東京は言葉も通じず、奇異な文化習慣に囲まれて疎外感を感じる街だったようで、騒々しい景色や人々は虚無を象徴しているように観えた。
吊り橋効果で惹かれあう二人には何の共感もできず、気持ち悪いなーと思ってしまいました。
まあ、奥さんから自宅のカーペットのサンプルを滞在先のホテルにまで送ってこられたら浮気したくもなっちゃうのかもしれないけど…。
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