平田一

レイジング・ケインの平田一のレビュー・感想・評価

レイジング・ケイン(1992年製作の映画)
3.8
何度目かの《デ・パルマ・ブーム》が自分の中で来たうえに、来月で地元のTSUTAYAが閉店することになって、急いでレンタルを試みたデ・パルマ監督作。

オープニングからハッキリな『サイコ』オープニングオマージュ、流石デ・パルマ先生なモチーフの大サービス、エディ・マーフィも仰天のジョン・リスゴー・ワンマンショー…その時点で凡小な娯楽映画と一味違うデ・パルマ先生流エンタメが爆発してて満足です。

加えて真実を軽視する最大多数の人間が、真相を突き止めている最小少数の人間を嘲笑っている展開がいかにもデ・パルマらしいです。何しろ『リダクテッド』で真実を削除していく多数に対して怒りを示せる気骨の持ち主ですからね。

あと名作『スカーフェイス』のスティーブン・バウアーが今回は愛する人を守れた役なのも胸熱。

結論を言っちゃうと、やっぱりボクはデ・パルマ作品が好きなんだと実感で、改めて知れただけでも素晴らしかった作品です。でもまさか映画の舞台がバレンタインデーだとは。バレンタインデー前日に何を見とるんだオレはw
平田一

平田一