Jimmy

記憶の代償のJimmyのレビュー・感想・評価

記憶の代償(1946年製作の映画)
3.8
「ジョセフ・L・マンキーウィッツ監督のサスペンス映画」…ということで観たのだが、まぁまぁの面白さ。手に汗握るドキドキ感はなく、サスペンスというよりは記憶を無くした男のドラマであった。

冒頭、ある男が戦場のベッドで手当てを受けているが、顔は包帯だらけ、アゴも砕けて離せない。爆弾で負傷したのだった。彼の手当てをしている人達は、彼のことをテイラーと呼ぶのだが、彼は「俺はそんな名前じゃない!」という感覚があった。ただ、安全を考えてテイラーで通すことにする。
そんな彼が負傷で除隊して、軍から言われた「ロサンゼルスに戻るのか?」という言葉にしたがってロサンゼルスに戻ると、どうやら彼は過去の殺人事件や大金強奪事件に関わっているような事実が次々と判って来て………という物語。

ジョセフ・L・マンキーウィッツ監督作品では、『幽霊と未亡人』のジーン・ティアニー、『イヴの総て』のアン・バクスターやベティ・デイヴィス(やチラッと出演のマリリン・モンロー)など綺麗な女優が目立つことが多いが、この作品の女優はチョット地味である。
本作では、クリスティという「彼」を好きになって寄り添う女性を演じたナンシー・ギルドという女優は、良く見ると綺麗ではあるが、やっぱり地味。
奪われた大金を探す一味の女として登場するジョセフィン・ハッチンソンという女優の方が、やや色気はあるものの、登場シーン少ない。
また、主演を演じる「彼」もジョン・ホディアクという俳優が演じているが、男優としての認知度も高くはないと思うが…。

作品として、まずまず面白いのだが、やっぱり地味な感じを受ける娯楽作であった。
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