aya

いまを生きるのayaのネタバレレビュー・内容・結末

いまを生きる(1989年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

序盤はやんちゃな生徒の矯正物語だと思ったけど全然違った。親の期待や学校の規範に抑圧される生徒たちの自分探しの物語。社会的な成功を求められ、無意識のうちに「正解」を探している生徒たちに、"人生において真に大切なことは何か"を教えてくれる先生の物語だった。


将来は医師や弁護士になりたい、そうなることが当たり前で正しいことだと思ってる子どもたち。でもそれは学校や親のエゴを押し付けられた結果であり、自分の意思ではない。

「教科書のページを破り捨てる」「机の上に立って教室を見渡す」「中庭で自由に歩く」
など、一見すると型破りで非常識や授業を行うキーティングだが、定められた答えを鵜呑みにせず自ら考えること、異なる視点で物事を捉えること、他人に左右されず思い思いに自ら歩くこと…など教科書では学べないが生きる上で大切なことを生徒たちに伝えていた。


自分の意思で行動することの美しさ、"今を生きる"ことの大切さを教えてくれると同時に、自分の期待やエゴを相手に押し付けてないかを考えさせられる映画。
映像に季節感があって綺麗だから、秋が近づくとまた見たくなるだろうな。
aya

aya