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名探偵コナン 銀翼の奇術師(マジシャン)のmatchypotterのレビュー・感想・評価

3.7
《ご長寿の映画》Part.Ⅲ、Vol.23。

『劇場版 名探偵コナン』、第8弾。
先日、借りれなくて先に10弾『探偵たちの鎮魂歌』に進んでしまったが、やっと観れた。

『銀翼の奇術師』、つまり、今回は“怪盗キッド”の回。
キッドが犯行の予告状を送りつけてくる。
それがとある舞台の主役の女優が身につけている宝石が散りばめられている指輪。

キッドにしてはやや“小物”な気もしないでもないが、舞台が“ナポレオン”にちなんだ劇なもんで、少し歴史的なスペクタクルさを彷彿とさせる。

しかしながら、キッドは進んで人殺しを犯すキャラクターではないのだが、やはり今回も殺人事件が起きる。

この劇団内で起きる人間関係のもつれ、、、相変わらずポップではあるが、サスペンス要素の“怨恨”関係の闇が深い。さすが『名探偵コナン』。

キッドの回だけあって、キッドが縦横無尽に駆け回る。駆け回るというか、変装に次ぐ変装でキッドの拿捕に躍起になるコナンを翻弄する。

コナンが躍起になる理由、それは、キッドが“工藤新一”に変装して蘭にちょっかいを出してくる。

コナンの逆鱗に触れてくるキッド。
まさに「バロー」案件だが、まさか「俺が“本物の工藤新一”である」とは言えないコナンのジレンマ。

それを利用しながらキッドは変装しながら何食わぬ顔で徐々に宝石に近づいていく、、、。

この映画の後半のクライマックスの飛行機内での出来事。ぶっちゃけ、もう宝石とか殺人とかどうでもよくなる展開。
そっちに話を持ってくことで、キッドと変装を軸にしながら、コナンと蘭のやり取り、そして、関係を浮き彫りにしていく。

途中までキッドのことを忘れてしまうほどの展開に息を呑んでしまって、それこそがキッドの術中にハマってしまっているかのような。

破茶滅茶な展開を何とか切り盛りするコナンと蘭達だが、急に梯子を外されたかと思えば、、、そこに、、、。

そして、尻尾巻いて逃げるかと思えばしっかり仕事をこなすキッド。
彼は敵なのか、味方なのか。
なぜ、彼がほぼほぼ変装無しで工藤新一に近い風貌なのか、という点を存分に活かした初期のキッドの回、最高にエモい。

これを観ると“哀ちゃん派”が揺らぎかけるが、今回もコナンがちょこちょこ哀ちゃんだけに送るメッセージとか、さり気なくコナンの暴走を諌めたり、やっぱり哀ちゃんの存在感があることでディテールが豊かになってることは間違いない。

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TSUTAYA DISCAS運営の映画コミュニティサイト「Discover us」にて同アカウント名でコラムニストをさせて頂くことになりました。
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別視点で色々映画について書いていこうと思います!ご興味ある方は是非お待ちしております!
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