ペコリンゴ

グラスハープ/草の竪琴のペコリンゴのレビュー・感想・評価

グラスハープ/草の竪琴(1995年製作の映画)
3.5
記録。
「我々の物語もいつか語られる」

原作はカポーティの1951年の小説。『ターミネーター2』のジョン・コナーことエドワード・ファーロング主演。

母親を(後に父親も)亡くし、父親のいとこに引き取られることになった少年と取り巻く人々。豊かな緑の中に佇むツリーハウスで暮らすひと時。

終始牧歌的で優しい語りのようなタッチ。派手さなんて皆無。そよ風のような心地よさに漂うスパイスのようなビター。上手く言えないけどそんな感じ。

ファーロングの美形さは言うまでも無く。こんなの女性の方みんな好きでしょ。薬物に溺れたりデブったりと不遇な頃もあれ、この頃はイケメン無双甚だしい。

そしてなんといっても大好きなウォルター・マッソーの出演がポイント高い。言葉以上に雄弁な表情が素敵。しかも本作を監督するのは彼の息子。チョイ役で相棒ジャック・レモンが登場するのも嬉しい。

風に吹かれ揺れる草原が語る。
都会に暮らしコロナ禍に恐々とする生活にささやかな清涼剤をくれる、かもしれない作品。