テーマが非常に重苦しいのとは対照的にハワイの美しいロケーションやのんびりとした雰囲気がコメディータッチで描かれていた。のどかさと物寂しさが同居してて「親族が亡くなる時」の独特な空気感みたいのがすごく生々しくてリアルに感じた。大きな軸としては妻の死までの時間、妻の浮気、荒れた親子関係、そして同時進行で進む土地の売却話があるんだけど、それぞれ少し中途半端に感じてしまった。最終的に親子仲が修復して良いラストで終わってるのも若干置いてかれてる気がした。ただ、それも含めて浮気も喧嘩も結局こんなもんだよな〜みたいなリアリティーはあるし、映画的な盛り上がりを作らずにリアルを追求している作品だと思う。長女のボーイフレンドのシドは身近にいたら絶対腹立つけど良いやつだし、後半になるにつれて好きになっていくキャラクターだった。全体的な雰囲気が良くて、軽い気持ちで観れる映画。
