成田007

チキ・チキ・バン・バンの成田007のレビュー・感想・評価

チキ・チキ・バン・バン(1968年製作の映画)
4.8
チキ・チキ・バン・バン〜♪チキ・チキ・バン・バン〜♪

一度聞くと耳から離れない軽快なリズム、夢のような魔法の車。見ていると子供の頃にタイムスリップしたかのようなワクワクする気分に なってくる。心の底から楽しめたミュージカル映画。

貧乏な発明家の父と可愛らしい兄妹の一家とお金持ちのお嬢様の夢の中のお話。海を走り、空を飛び不思議な車が登場人物を夢の世界へ導いてくれる。

唄と笑いに包まれたストーリは時間をあっという間に過ぎていった。奇想天外の発明品は久しぶりに声をだして笑った作品です。そして、兄妹が本当に可愛くて癒されました。

この映画の原作はイアン・フレミングの同名童話。フレミングの代表作は私の大好きな作品の007。大人向けのハードボイルドなスパイ作品とは対照的で子供に夢を与える童話と同じ作者が書いたものとは思えない。

それでもフレミングの車を愛する点は007と今作は共通です。007でも助手席が飛び出したり、潜水艦にもなる車が登場します。今作でも夢のような車が登場し見る人を惹きつけます。

ミュージカル映画全盛期の60年代の中でも傑作の部類に入るほど、体が動き出したくなる曲の数々、特に「チキ・チキ・バン・バン」はあの家族と一緒に歌いたくなる。

夢を見るとこは大切さ、特に子供達には夢は大切です。夢とは無限の想像が生み出す素晴らしい世界である。夢を見ることで現実の本当に大切なものを大切にしようと思えてくる。

007とチキ・チキ・バン・バンを生み出したイアン・フレミングは本当に偉大な小説家だ。
成田007

成田007