2023.4.15
久しぶりの白黒作品。
白黒はやっぱり雰囲気でるなぁ。
過去を殺した男。スパイ系の話かなと思ってたけど全然違った。ひとつの家族で起こった奇妙な物語。白黒なのと、弟が兄貴を追いかけるような展開なのもあって「ランブルフィッシュ」を思い出す。それが実験的な雰囲気を持ってたのに対して、今作は劇っぽいというかオペラを観てるような感覚になる。実際にそういう演出が使われたりしてたし。なんというかイタリア映画っぽい。ベルトルッチを思い出す。前作の「胡蝶の夢」からコッポラはアートっぽいというか、ヨーロッパ的な感覚で作品を撮ってる気がする。
主役は誰やったんかな。カルロとテトロかな。ベニーは物語を動かすためのキャラって感じ。とにかくとんでもない親子。親父に問題がありすぎる。最初に妻を奪ったのはテトロの方で、それのやり返しとして今度はカルロがテトロの妻を奪ったということか。けどお腹にはもうテトロとの子供がいて。
カルロはもう結構な年に見えるけど、18歳の女の子がそんなおっさんと浮気するかな。彼が指揮者としてめちゃくちゃ有名やったとしても。演出的にはなんか仕方なくみたいな感覚を抱いたけど、脅されたってこと?それとも彼女自身の後ろめたさ?わからん。
ヴィンセント・ギャロは初めましてやったけど、とんでもない眼力。失敗した夢追い人って感じを見事に表現。
感想書くのに日が経ってしまって、ちょっと忘れてしまった。だからここまで。アート作品として観れるし、かつ家族愛のようなエンタメ要素もある。コッポラの監督作の中では異質で面白かった。