トレンディドラマみたいな設定だが、登場人物たちはそれぞれ互いにコンプレックスを抱いているため、突き刺さるような台詞の応酬。
特に、天才だが社会性のない醜男アルバート・ブルックスがホリー・ハンターに浴びせた、ウィリアム・ハートに対する評が辛辣。
「あいつは人当たりがよくて魅力的。
悪事には無縁で虫一匹殺さない。
だが少しずつ、物事の要となる基準を下げていく。
君が戦ってるのは、まさにあの手の人間のはずだ」
中身空っぽの男前であるウィリアム・ハート(キャスターのくせに官僚の名前も知らない)は損な役割だが、自分の足りないところを理解し、向上しようともがいているところは実に人間臭い。
そんな二人の間を行ったり来たりのホリー・ハンター。
最後、ああいう選択をしてくれたのは良かった。
