数多のユダヤ人たちを救ってもなお、もっと救えたと後悔し涙するシンドラーに感銘。彼を忘れることは決してないだろう。
ホロコースト、軍人たちの恣意的な殺戮を許すことはできない。まだあれから100年も経っていない。長い歴史の中で見れば、ごく最近の出来事であるにも関わらず、我々にとっては他人事であまり知らないのが現実だ。1985年当時のドイツ連邦大統領リヒャルト・フォン・ヴァイツゼッカーの言葉を引用したい。「過去に目を閉ざす者は、現在にも盲目である」目を逸らしたい過去に向き合わなければ、また同じことが起きる、そういう意味で今作は後世にわたって偉大なものだ。多くの人たちにこの作品を観てほしい、歴史は繰り返すけれども、過去を見つめ、一歩立ち止まれる人間が少しでもいれば、二度とこのような残酷なことは起きないはずだ。この題材を映画という媒体で作り上げたスピルバーグには感謝してもしきれない。
