Takashi

レインマンのTakashiのレビュー・感想・評価

レインマン(1988年製作の映画)
4.5
「兄貴が出来て、嬉しいよ」
「僕のメインマン」

若かりし頃のトム・クルーズと、ダスティン・ホフマンの名演が光るロードムービー。

イケメン最低男の車屋チャーリーと
サヴァン症候群のレイモンドの兄弟が
徐々に心を通わせるヒューマンドラマ。

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遺産を貰えなかったチャーリー(正確には車を貰ったが)に、実は自閉症のアニキ(レイモンド)がいて、カネを目的にレイモンドを病院から連れ出すっていうストーリーの出だし。

まずはダスティン・ホフマン(レイモンド)の演技に引き込まれる。自分がチャーリーの立場だったら、ああやって苛立つんだろうな。ルーティンを守ることが正義だったレイモンド、会話の成り立たぬことに苛立つチャーリー。お互いが寄り添わぬ序盤の展開に、コミュニケーションができないことのストレスって半端ないなって思った。コミュニケーションって、形式的に言葉が通じるって意味ではなくて、相手の気持ちを慮らないことです。高圧的にいうばかりで、伝えることを放棄すること、とでも言いますか。言葉足らずですが。コミュニケーションは大切。

暗記は天才的だが考えたり判断したりができないレイモンド。ザ自分本位のオトコ・チャーリーとは、そりゃなにがどうなったって交わらないよね。

「レインマン」の話題から。
チャーリーが少しずつレイモンドに寄り添って。2人にコミュニケーションが生まれ、お互いに笑顔が生まれる。

外野がいなくなって、2人きりになったときに伝えたお互いのセリフにぐっときた。

「兄貴が出来て、嬉しいよ」
「僕のメインマン」

哀愁漂うBGMと、レトロなロードムービーにヒューマンドラマ。
私の好きな要素詰め合わせで、センス高い映画だったな、というのが感想です。
Takashi

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