か

オーディションのかのレビュー・感想・評価

オーディション(2000年製作の映画)
3.4
赤みがかってざらついた映像と、微妙に聴き取りにくい音質が逆に不安を助長してくれた。
鮮明な映像では表現できない独特の湿っぽさ。

女性がそれまでに歩んできた過去や生きるために身につけた術を、妄想と現実の境目を曖昧にするようにザッピングする演出(割と見るのに名称がわからない)が特に好き。バーテンダーの謎シャカシャカも笑える。

前半と後半で作品の色味をガラッと変化させる意図があったんだろうけど、このシーンに辿り着くまでの描写はやや冗長気味に思えた。女性がここまで歪んでしまった理由は終盤だけでも説明できてるし、90分くらいでもよかったような。
か