タカ

キャビン・フィーバーのタカのレビュー・感想・評価

キャビン・フィーバー(2002年製作の映画)
3.8
「パーティ仲間は最優先だ」

どこまで本気なの?と思わせるイーライ・ロスの才気走りまくりの長編デビュー作
設定から描写までホラー映画のオマージュをふんだんに取り入れつつ、ホラー愛に溢れつつどこか茶化してる感がずっとある
ふぅ〜と力が抜けまくる作品
皮肉をたっぷり込めたブラックジョークまんべんのコメディ寄りの作品かもしれない
ステレオタイプに終わらないのがすごいよな〜

若者5人旅という典型的な始まり方
あぁいわゆる"田舎に行ったら襲われた"系のホラーだと油断しながら観ていると思いもよらぬ展開に巻き込まれていく❗️
ゾンビ映画的装いもありつつ、『遊星からの物体X』の犯人探し的な疑心暗鬼感もある
何なら離れた倉庫へ隔離するくだりは『遊星〜』を意識してると思うし、終盤は確実に『ナイト・オブ・ザ ・リビングデッド』のオマージュ
そうかと思えばエピソードトークで提示されるボウリング場での惨状
あるいは若者たちの感染した後の姿
不意の描写が酷すぎてイーライ・ロス節に溢れてる
カミソリの痛々しさが嫌らしい……

不条理より因果応報
病人を救助しない、危機感が足りない、考えずにに欲望に走る
若者たちが置かれる状況に不憫だと感情移入はせず、そうなってもしょうがないよな〜と思ってしまう
ことごとく残念な行動に出るのだから仕方ない
このあたりの皮肉を前面に出すのも面白いところ

けっこう好きな映画❗️
続編やリメイクはキツそうだけど…
タカ

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