はならび

むかしの歌のはならびのレビュー・感想・評価

むかしの歌(1939年製作の映画)
4.4
序盤セリフがほとんど聞き取れず、状況理解がなかなか困難だったが、話が進むにつれてなんとなくわかりだし、めちゃくちゃおもしれ〜と思って見終わった

勝気なお嬢さんと飄々とした若旦那の掛け合いだけでも楽しい(女心を知ってか知らずか無碍にする若旦那には若干イライラするが、そこも含めて悪気のない人の良さがいい)し、幼気な妹分の「お姉さんは悲しい時でも怒った顔しかできないんです」は百合未満を感じてグッときた

エイゼンシュテインを思い出すような音使いで爆走する妹分の父親もよかった 鏡の使い方やクローズアップもうまいな〜と感じた

日常が退屈な時は何をしても自分の生きる意味を感じられず苦しく感じてしまうが、一度ことが起こり環境が変わるとカラッと気丈に振る舞うお嬢さんの潔さがかっこよく、そこからのラストが静かに胸に残る
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