あまのうずめ

パリは燃えているかのあまのうずめのレビュー・感想・評価

パリは燃えているか(1966年製作の映画)
3.5
ナチス占領下のパリではレジスタンス軍とFFI=自由フランス軍がパリ解放のため動きを加速させるが、そこに政治の力が必要だとし政治犯として捕まっているラベを釈放させようとスウェーデン領事の力を借りることにする。


▶︎ルネ・クレマン監督、フランシス・フォード・コッポラとゴア・ヴィダルによる脚本のパリ開放を描いた戦争映画。まだ売れてない頃のアラン・ドロンやジャン・ポール・ベルモンドらの他オーソン・ウェルズやカーク・ダグラスらベテランも出演し豪華キャストが勢揃いしている。

史実を知っていれば、笑っちゃう程弱いフランス軍の情けなさがより明確になる内容。どの戦争でも真っ先に負けてすぐパリが占領され、いつも連合国の助けを得ているのに戦勝国になってしまうのがフランス。パリが燃えなかったのはパリ司令官コルティッツのおかげで常に他力本願だったと、フランス国民以外にも知らしめた作品となった。

ドイツ軍がいるのに、連合国がパリ侵攻しただけであそこまで歓喜し街に飛び出したら危ないだろうと突っ込みたくなるのは我慢するとして、その実際の映像があるのは貴重。その他度々実録映像が挿入されている。

ブルーレイ整理の為二度目の鑑賞となったが、ラストシーンしか覚えていないのを逆に驚いた。1966年製作としても中々の迫力が楽しめる一作となっている。