新約聖書にあるサロメの物語とオスカー・ワイルドの戯曲『サロメ』(1891)を基に、大幅翻案して映画化。監督は「ジェニーの肖像」(1948)のウイリアム・ディターレ。主演リタ・ヘイワースが自身のプロダクションで企画制作。
紀元1世紀、ローマ帝国支配下のガリラヤ王国(現イスラエル)。ヘロデ国王(チャールズ・ロートン)のもとへ義娘サロメ(リタ・ヘイワース)が帰還した。その頃、城下には預言者ヨハネが現れ人々に説法する一方でヘロデ国王の不徳を厳しく批判していた。これに反感を抱いていたサロメだったが、やがてヘロデ王から淫らに言い寄られたことで翻意し、逆にヨハネを信奉していくのだが。。。
聖書の学習枠として鑑賞。
サロメを善人として描こうとする無理矢理な設定により、素材の魅力も映画のテーマもぼやけてしまい色々と妙な映画になっていた。
良かったのは、リタ・ヘイワースの美しい衣装とワイルドの戯曲で描かれる「7つのヴェールの踊り」。ヘイワ―スはこれがやりたいがためにサロメを選んだのではないだろうか。
終盤にはキリストが登場。山上の垂訓と熱心に耳を傾けるサロメの姿が・・・(-ω-;)ウーン
絢爛豪華な美術衣装には「スター・ウォーズ」を連想した。聖書ベースの大作史劇映画が現代のSF映画に大きな影響を及ぼしていることは実感できた。