福福吉吉

モーテルの福福吉吉のレビュー・感想・評価

モーテル(2007年製作の映画)
3.5
離婚の予定であるデビッド(ルーク・ウィルソン)とエイミー(ケイト・ベッキンセイル)の夫婦はエイミーの母の誕生日祝いの帰り、田舎道で車が故障してしまう。やむを得ず近くのモーテルに泊まることにした2人だったが、部屋にあったビデオテープには自室で多くの宿泊客が惨殺される映像が入っていた。2人は逃げ出そうとするが、ビデオに映っていた殺人者が2人を監禁し、じわじわと恐怖を与えてくる。

夫婦が泊ったモーテルで恐怖の一夜を過ごすストーリーであり、単純明快で分かりやすい。また、恐怖演出が少しずつ不愉快な出来事が重なっていき、次第に大きな恐怖に繋げていて良かったと思います。

離婚間際の夫婦ということで嫌な空気の中で話が始まり、そこから運転していた車が故障して寂れたモーテルに泊まる流れは、雰囲気から既に「ここに泊ったらあかんやろ」と突っ込みを入れたくなる感じでしたが、エイミーが嫌悪感全開なのに夫のデビッドは気にせず泊ってしまう流れは見事なぐらい地獄へ一直線していて笑いました。

最初はドアや壁を大きな音を立てて叩かれて、2人は不愉快な気分になるのですが、その後、部屋にあったビデオテープを見て、恐怖を実感する展開がとても良かったです。

その後、2人は脱出しようとあれこれ動き回る展開になり、常に緊張感が張り詰めていて、観ていてドキドキしました。デビッドとエイミーの緊迫感と悲壮感が表情に出ていて見応えがありました。

本作では血が飛び散るような残酷な描写はビデオテープの内容ぐらいでとても短いので、苦手な人でも観やすいと思います。

怖さがしっかりあって、なかなか面白い作品でした。
ちなみにオープニングとエンディングのスタッフロールのデザインがカッコ良くて好きです(内容とは関係ないです)。

鑑賞日:2023年5月11日
鑑賞方法:U-NEXT
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