青地忠三&村田安司が描く桃太郎の荒鷲征伐。サイレントですがDVDは弁士付きで収録。飛行機“桃太郎号”のアニメーションすばらしい。普通の飛行シーンもうまいが夕日をバックにした桃太郎号の美しさよ。
【おはなし】平和なペンギンたちの島が荒鷲によって荒らされているという。桃太郎さんはやっつけてくれとお願いされます。
桃太郎のお供たちは「鬼退治以来だなぁ」と感慨深そう。出発前に神棚にご挨拶をするところがいい時代ですね。氏神様を大切にするのはよいことです。

亀とクジラの背中が太洋上のガソリン補給地というのがかわいい。荒鷲に襲われると海中に沈むとかいい演出ですね。しかもクジラの潮でガソリンを桃太郎号に飛ばしたり最高。
荒鷲ってのはアメリカ軍なのかな。鷲はアメリカのシンボルだし…にしてはカッコよく描きすぎだろ。ただ今作は1931年ですし、同じく村田安司さんの製作した“のらくろ二等兵〜演習の巻”('33)では味方として同じ造形の鷲が出てくるので、当てつけは無さそうですね。それにしても鷲のモーションが丁寧ですばらしい。被弾して羽が抜けるところとか、桃太郎号との空中戦は手に汗握る完成度の高さ。

また面白いのが荒鷲を殺さない桃太郎…「戦意高揚アニメ」じゃないじゃん。普通のアクションアニメじゃないのけ？
「打つな打つな！生け捕りだ！」とのこと…

DVDは弁士付きですが、やっぱりこういうアクションはサイレントより弁士がいてくれた方が嬉しいですね。

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桃太郎の二次創作でした笑
私は坂本頼光先生の活弁で鑑賞したのですが、活弁がなくてもアニメと字幕でストーリーは追えるものの、やはり弁士の演じ分けやツッコミがあってより面白くなるなと思いました
浅草お茶の間寄席で鑑賞

桃太郎が君付けで呼ばれているのが新鮮だった