冒頭、文化住宅の連なり。昭和の風景なつかしい。
若い蟹江敬三。百恵の兄でお巡りさんの役。
百恵ちゃん着物姿も艶っぽい。紳士服売り場の制服もいい♡
友和のヤンチャかわゆさ。下っ端だけど翻訳家の優男。
佐々木すみ江のお母ちゃんが好き。
友和父役・大友柳太朗の目つきがエロくて怖い。
チョロっと写ってる藤田監督ダンディー。
風景だけでなく、身内の同棲相手を土下座で詰めてくるとか、やり口に時代を感じて面白い。下着泥棒の話題からの展開とか。
オトコの悪気なき失言をうっすら眉をひそめてやり過ごすオンナ。
火野正平の結婚式で津川と友和が大乱闘!
しょーもないオトコたちのやらかし具合に諦め顔でソッとため息をつく百恵。
分かりやすいセリフや芝居を入れずに地味なカットを積み重ねて複雑な色彩を作り出す手法がいい。
控え目だけど芯が強い、もたれかからない生き方をするケイコが百恵像とピタリと合っている。
だまってそばに居るオンナの温もりを感じつつバカをやめられないオトコのチャーミングさも友和に似合ってる。
遠慮やプライドで多くを語らない2人がアクシデントがらみで互いに腹の内を見せ合い丸く収まっていく。
セクハラ・モラハラ・パワハラだらけで現代の若者が見たら意味不明かもしれない。
しかし人間関係って正誤で語れないもんだから。
主役以外も誰もが添え物にならない丁寧な語り口で、なかなか良いものを見た。