おさかなはフィッシュ

西の魔女が死んだのおさかなはフィッシュのレビュー・感想・評価

西の魔女が死んだ(2008年製作の映画)
3.0
心が浄化されるような映画が観たくて、「邦画 泣ける」で検索して鑑賞。序盤からわりともうだめで、三回くらい泣いた。

知っていることを教えること。うん、そうだよなって思った。お母さんだから、おばあちゃんだからって何でも知っているわけではない。それでも、だからこそ。やさしく説かれた「魂の本質」はすごくスッと入ってきた。

(映画の中にもあったけれど、子供の頃に大人が泣くのって結構ビビるのよね。この年になって分かる。大人も結構泣く。)



野苺のジャムを作るくだりが好き。年に一度のやや大仕事。おばあちゃん側からすると人手が増えてうれしい、くらいなんだろうけれど、仕事を手伝わせてもらうというのは“サンクチュアリ”に踏み入らせてもらうこと、神秘の一端に触れるようで。

私も実家を離れる前の年末、おばあちゃんにおせちの煮しめ作りを教えてもらった。これでどこに行ってもあの煮しめが食べられると安心した。一番気になっていた煮汁の調味料の配合が、まさかの「適当」だったのがびっくりした! おばあちゃんは魔法よ。



まいちゃん役の子がよかった。日に焼けていて細っこくて、少し大人びた話し方で、本当にどこにでもいそうな中学生の女の子の感じがあった。

途中でハミングしていたモーツァルト《魔笛》のメロディ、音楽の教科書に載っていたやつだ。懐かしい。子供の頃ってそんなに音楽を知らないから、私も気分がいいときによく歌っていた。

森の中のクレーンショットって空に抜けるようで気持ちがよくていいな。たわんだ枝が戻るよりはずっと滑らかな動き。機材を触ったことはないんだけれど、どうやって力が伝わるのかなどが気になった。