ネット

人生の高度計のネットのレビュー・感想・評価

人生の高度計(1933年製作の映画)
3.5
面白かった。
アーズナーの描くパーティーは退廃的。男なんてどーせ浮気するので女も浮気しやるわいという根性。
ガサツ女性といえばキャサリン・ヘップバーンという感じだが、その真価が現れるのは終盤。愛憎入り混じった目。全て失った先に自分が本当に求めていたものを見つめ続けるが、そこに人生がオーバーラップする、迷いが生じる。もうひとつの『20センチュリー・ウーマン』、いや『20……』こそもうひとつの『人生の高度計』か。「恋愛って、それおっぱじめると構築してきたすべてが崩壊し、展開していたすべてが凍りつき、ただ恋愛が圧倒的に物語を支配して、(略)他のすべてがどうでもよくなる」(伊藤計劃ブログより)https://projectitoh.hatenadiary.org/entry/20061029/p1
ヘップバーンの友達が彼女に憧れている間はずっとパリッとした服を着てるのに、結婚したらそうでもなかったはず。自由な女性から"女性らしい" (=妻であること)女性へ。
不倫旦那の妻(この映画で唯一の良心)の声聞いたことあるなと思ったら、『オズの魔法使』の北の良い魔女でした。
ネット

ネット