ま

ゴッド・スピード・ユー! BLACK EMPERORのまのレビュー・感想・評価

2.6
本作のタイトル「ゴッド・スピード・ユー・ブラック・エンペラー」と聞いてカナダのアヴァンギャルドロック集団を思い浮かべる人は音楽好きな人。
実際彼らもこの映画からバンド名を付けたらしい(逆にそれを今回初めて知りました)。
実在した日本最大の暴走族・ブラックエンペラーのドキュメンタリー映画。1976年作。

ブラック・エンペラーといえば俳優の宇梶剛氏がかつて総長を務めたことがあるというエピソードで知ってる人も多いのでは。
全盛期には2000人以上の構成員が在籍し、その精神は現代の関東連合や半グレ集団にも引き継がれているそうな。

そういう伝説を見たいっていうのとタイトルに惹かれて視聴。
ドキュメンタリーといってもナレーションもなく、当時の白黒映像と音楽、たまにインタビューって感じで映画特有のドラマとか波乱を期待すると全くと言っていいほどないのでそこは注意。

当時のメンバーがバイクで走ったり、警察に補導されたり、仲間同士で話し合いや喧嘩したりしてる姿をずっと見るだけ。

映像や当時のメンバーがしゃべってる姿は「やらせなし」って感じで現代の地上波TV番組みたいな変な演出がないところが良かった。
暴走族の親が淡々とインタビューに答えてるところとかもなんだか不思議な光景。

今の若者とかが見たら完全にネタとか興味本位なんだろうけど(自分も生まれてません)貴重映像って感じの絵面は妙な説得力があった。
総長がしゃべってるところも2000人を束ねてるって考えると重みと威厳がある感じがした。
一番気になったのはこういった人々が今何をしているんだろうかっていうところ…
ま