ぬ

コニー&カーラのぬのレビュー・感想・評価

コニー&カーラ(2004年製作の映画)
3.9
すごく元気の出るさわやかな映画だった!
今まで観た映画でドラァグクイーンの出てくる作品って見事に外れがないけど、この作品もとてもよかった。

この作品の主人公はやむにやまれぬ事情からドラァグクイーンのフリをすることになった二人の女性コニー&カーラが主人公という異色な感じなので、ドラァグクイーンの映画と言っていいのかはわからないけど、『3人のエンジェル』や『プリシラ』のノリが好きな人は楽しめるはず。
(その2つと比べるとヘヴィー度が低くて、カラッとしててコメディ要素強め)

ショーのシーンも歌にダンスに衣装に、すごく派手派手で楽しくて晴れやかな気持ちになる。
ドラァグクイーン映画の醍醐味とも言えるガタイの良いドラァグクイーンがメインではないけど、バッチリケバケバメイクでキメた二人の女性というのもかっこよかった。

女装家やゲイがマジョリティである世界で、「ストレートの女性」であることを「カムアウト」できずに生活をする、いわばこの世界ではマイノリティのコニー&カーラ。
この構図が、多くの場面で自分を偽ってマジョリティのふりをしなければいけない、ゲイをはじめとするマイノリティの立場を写しているのがうまいなぁと思った。

まぁ、この二人は自分からゲイや女装家の世界に飛び込んだ身なのだけど…
ストレート女性であると悟られないように必死な二人の姿から、マイノリティの苦労が見て取れる。 

逆に言うとどんな属性の人間であろうと、状況や場所によってマイノリティになったりマジョリティになったり、すごく曖昧なものなのだよなぁと思った。

そしてそういったテーマがコメディでさっくり観られるように描かれているので、すごく観やすい。

これも以前おすすめしてもらってた映画をツタヤディスカスで取り寄せてやっと観られた。
すごく面白い映画だし、もっといろんなところで気軽に観られたらいいのに。
ぬ