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コロラドのlemmonのレビュー・感想・評価

コロラド(1948年製作の映画)
3.1
少し評価が難しい。

描かれているのは西部劇で、南北戦争後だか、第二次世界大戦後の本作は、戦争後の帰還兵の精神を病んだ姿を映し出す。正義と悪が混在し、ある瞬間瞬間からその立場が入れ替わり、そこから徐々に一人の男の心の闇が浮かび上がり、観ているこちらの心をかき乱す。

うがった見方をすると、ネタのない西部劇に上述をスパイスとして混ぜた、その程度にも思ってしまうが、ただギルダ(46)後、大スターになったフォードがやらなくてもよい役にチャレンジしたとも捉えられる。ホールデンは4年、フォードは2年戦争に従事し、キャリアを潰している。思うところはあったのではないか。

ホールデンは戦後一気に骨太な男になっている。この映画もそうだが、戦前のフォードとの共演作では線も細かったが、本作ではフォードと並ぶスケール感を備えている。

映画以上に戦争という背景を思わせる。
評価が難しい。
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