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フロム・ダスク・ティル・ドーンのYYamadaのレビュー・感想・評価

4.1
【ヴァンパイア映画のススメ】
『フロム・ダスク・ティル・ドーン』
 (1996)

◆本作のポジショニング
 人類 ←← (捕食) ←← ヴァンパイア

〈見処〉
①タランティーノ×ロドリゲス=
 史上最高のB級ムービー!
・『フロム・ダスク・ティル・ドーン』(夕暮れから夜明けまで)は、1996年に製作されたホラーアクション。
・本作の舞台は米国テキサス州。アメリカ各地で銀行強盗や殺人を繰り広げたセス&リチャードのゲッコー兄弟は、メキシコ国境を目指して逃亡を続けていた。
・道中で元牧師のフラーとその家族を人質に取り、彼らを隠れ蓑に国境を超えることに成功。仲間と落ち合う予定の酒場「ティティ・ツイスター」にたどり着くが、そこは恐ろしい吸血鬼たちの巣窟だった…(eiga.comより抜粋)
・本作は、特殊メイクデザイナーのロバート・カーツマンが作ったプロットを『パルプ・フィクション』のクエンティン・タランティーノが脚本化し『デスペラード』ロバート・ロドリゲスが監督を務める。
・また、出演はゲッコー兄弟をジョージ・クルーニーとタランティーノ自身を配し、『レザボア・ドッグス』のハーベイ・カイテル、『ナチュラル・ボーン・キラーズ』のジュリエット・ルイス、『デスペラード』のサルマ・ハエックらが共演。当時最高のスタッフとキャストによる、史上最高のB級エンターテイメント作品である。
・なお、カルト人気の高い本作は、ロドリゲス監督が開局したケーブル・テレビ・チャンネル「El Rey」にて、2014年3月からTVシリーズドラマとしてリメイクされている。

②結び…本作の見処は?
シリーズを重ねるごとにB級化が進むが、1作目はエンターテイメント作品として楽しめる毒薬作品。
◎: 前半: バイオレンス、後半: スプラッターという「一粒で2度美味しい」画期的なハイブリッド作品。当時何も知らずに劇場に足を運んだデート鑑賞者らから悲鳴が巻き起こった。
◎: ジョージ・クルーニー史上、最もクールな配役のゲッコー兄。彼とサルマ・ハエックは本作でワールドワイドに認知を広げた。
○: 中盤の舞台となる砂上の酒場「ティティ・ツイスター」の妖艶なセットは、本作シリーズにマッチした素晴らしいもの。
○: 作中に流れるロック、ブルース…。乾いた砂漠に似合う音楽が素晴らしく、当時、サウンドトラックを購入したことを記憶している。
×: あまりに馬鹿馬鹿しい脚本に作品テイスト。タランティーノとロバート・ロドリゲスの悪趣味を好きか嫌いかで、本作の評価が分かれるところ。本作が嫌いな人は『マチェーテ』や『プラネット・テラー』は受け入れられないだろう。
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