ニクガタナ

蜘蛛女のキスのニクガタナのネタバレレビュー・内容・結末

蜘蛛女のキス(1985年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

ゲイという言葉に馴染みのなかった学生時代に観た以来で再鑑賞。70年代ブエノスアイレス?の刑務所舞台。ゲイのモリーナと政治犯ヴァレンティンの愛と葛藤の物語。劇中訳「ホモ」と呼ばれてる、ゲイの存在を初めて意識して観た映画。弱った男を助ける嫋やかな男。極限下で育まれる愛。あゝ無情な愛の行方。文学的で切ない結末。時折モリーナが語る昔観た映画が挟まるユニークな構成で、印象的なタイトルはその劇中劇に因ってるがどうゆう意味が?観直してなおよく分からない。拷問で痛めつけられるヴァレンティンがとにかく痛々しい。演じたラウル・ジュリアの意志の強い頑固なインテリ感が良い。モリーナをすごい説得力で演じたウィリアム・ハートが納得の米アカデミー主演男優賞受賞。慈愛は恋愛には繋がらないのかと思ったら、あ、ひっそり体まで繋がっちゃうのね。刑務所内の住環境は記憶してたより酷くなかったが、2日と耐えられる気がしない。こうゆうの見ると、映画でしか見たことないけど日本の刑務所は快適そうで恵まれてんなぁ。
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