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少女ヘジャルのnagaoshanのレビュー・感想・評価

少女ヘジャル(2001年製作の映画)
3.9
ハンダン・イペクチ監督作品!

トルコ映画特集⑥

家族を失ったクルド人の5才の少女ヘジャルは同じ村の老人に親戚のいるアパートへ送ってもらう。
その親戚はゲリラ組織の一員だったようで警察が突入して来て惨殺されてしまう…
生き残ったヘジャルは隣に住む老人ルファルトに保護される。
言葉の通じない孫とお爺ちゃんのような奇妙な共同生活が始まる…

トルコには1900万人のクルド人が住むと言われているそうでトルコ政府は彼らの存在を認めず80年代半ばから民族主義的クルド人組織はゲリラ戦を展開して内戦状態に入っていた。
トルコ政府はクルド語を禁止して同じ国に住んでいながら言葉が通じないという事が起こっている。
本作でもルファルトの家政婦はクルド人で唯一ヘジャルと話が出来てるのだけど初めはルファルトもクルド語を禁止するように彼女を怒ってしまう…

次第に心を通わせる2人の交流が微笑ましい(^^)

トルコ人とクルド人との融和を監督は願いを込めて作ったのだけど本作は一度上映禁止の処分を受けたそうで後に裁判により公開が可能になったそうです。

ヘジャルのその後が幸せである事を願って止まない…

良か映画!
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