…この世に正義なんてないわよ。
☆俺基準スコア：2.0
☆Filmarks基準スコア：3.0
台湾…
美人TVディレクターのリメイ・ホアンは、婚約者の歯科医タウェイ・リンと同棲中。しかしある時、セックスレスに幻滅したタウェイが浮気し部屋を出て行ってしまう。失意のリメイに、今度は意外なめでたい報せが舞い込んできた。20年独身を貫いた父が再婚するというのだ。出版社の編集を退職してから質素に暮らしていた父は、なんとリメイの住むマンションのペントハウスに暮らす裕福な女性ホー・シュウランと知り合い恋に落ちたという。そんな女性がなぜ父と？と不思議に思ったリメイだが、今度はシュウランが殺人で起訴されることになり驚愕する。定職についていないシュウランは、何人もの熟年男性を騙してカネを巻き上げ、練炭自殺に見せかけて始末してきた「悪女」だったのだ。
「悪女」
絶対にモテなさそうなデブスおばさんが男たちを練炭自殺に見せかけて…という事件概要から、明らかにモチーフは木嶋佳苗。本作のキモは、木嶋佳苗（本作のシュウラン）が有罪か無罪か、ではなく、世論を操作できるニュースメイカーである主人公が、「恋愛負け組」のオンナとして「恋愛勝ち組」のシュウランに対して意趣返しをして、このニュースを自分や恋人の出世に利用していくという点です。見ようによっては主人公のリメイが「悪女」となるところが面白いんですね。後半は、見ようによってはじゃなくガチの悪女になるんですけど、ナイスな着地だと思います。
